絵描きの競争意識

SNSのことと関連して、この頃考えることの一つが絵描きの「競争意識」

何かというと順位を気にし、フォロワー数とか売上数とか、RT数とかを気にし、人より多いとか少ないとかで一喜一憂する。あるいは、競争を煽ってくる人たちや優劣の意識に病んでいる人に対し、何と言葉を返してやればよいか?、ということについて。多分、多くの絵描きが気に病み、下手をすれば精神を病ませている問題だと思う

「天の時、地の利、人の和」という孟子の言葉がある

これに個人の力量やスキルを「個の力」と呼ぶなら、絵かきを続けていくに優先すべきは、
人の和が1番で、二番目は天の時、個の力は最後だろうというのは確信がある

しかし、実感は、
個の力を鍛えることが最優先で、ついで地の利(環境の有利を活かす、人気ジャンルに乗る、とか)に傾倒している人が圧倒的に多い

何故こんなことになっているのだろう?

一つには、WEBサイトをそういった作りにして競争を煽ろうとしている、ということ。出版編集者や読者、或いは経営者とても競争を煽っておけば「勝手に」良いものが出来上がってくる、と横着に考えている人たちが結構いるからでもあると思う。
絵かきが「孤高」なものだと考えてるからかもしれないし、ほとんど意味もなく「平等」を好んでいるからかもしれない。或いはそもそも、作りたい「価値」というものが無いのかもしれない

しかし、人の美意識というのはそれぞれで、ルールの統一した競技場がそこにあるというわけではなく、公正なスポーツに似せるというわけにはどうしてもいかない

基本的に僕自身は、そういった「競争」は無視する立場である

自分の作品作り上はひとまずそれで良いとして、もう一つ別の問題がある

競争意識に心を病んでいる人たちに、どんな言葉をかけてあげれば良いのか?

正直言って、「つける手はない」という思いが強い
絵を描くより人に勝つのが好きな人達、人を喜ばせるより道具を使っていることそのものが気持ちいい人達、価値観を育てたり尊重できない人たち、そういった人たちが「人の和」を乱すように振る舞い始めた時にどうすればよいのか?、という問題。
彼らは快楽的・個人的で、会話も通じない、勝っているときには優越感にひたり場を乱し、負けているときは劣等感に酔って場を乱す

振り返ってみると、そういった人を集団から追い出すか、それができなそうなら自分が出ていくか、理想を言えば初見で「どちらか見極めて」距離をとるか、しか手はなかったし、今もそれは変わらないのだけれど、危険な人をあまりにも多く見かける気がしてどうしたものか‥、と再び考え始めている