漫画家になろうとメーカーを退職しようとした時、自分の中には様々な想いがありました
それは単純な理由でなくて、ずっと複合的なものだったと記憶してます
安定と収入を求めて入社した会社だったけど、配属先のこともあって思ったほど収入はよくなかったこと
直接的に消費者と接する仕事とことなり、驚くほど働いている実感がなかったこと
当時はまだ巨大なものでなかったとはいえ、ネット越しに人と繋がる機会はあり、描いた絵を反応をもらえて喜んでいたこと
同人誌づくりが、自分にとってはとても充実したものののように感じていたこと、これを歳をとるまで休日祝日にこなすだけのものにして良いのかと考えていたこと
兄弟に「お金があるんだろう」と思われていたらしく、安易にお金の無心をされてがっかりしていたこと
漫画づくりというものに、自分がまだずっと期待していたこと
自分はけして大学での成績はよくなかったけど、同期入社した人はずっとひどくて、彼が下請けの上に立つのかとぞっとした気持ちを抱いていたこと
会社の豊満さに不安を抱いていたこと(結局これは現実のものになりましたが、多分他の社員の人も当時から感じてたのではないかと思います)
よく、「会社を辞めたことを公開してるのでは?」、という風に聞かれることもありますが、正直そういう気持ちは抱いたことは一度もなかったです
そしてまた、入ったことも後悔はしていないのです
いずれも「してみなければわからなかったこと」だとは確信してもいます