漫画を廃業するにあたり

まだ確定じゃないけど、気持ちは決まってるようなものなので、
つらつらと今の気持ちを書いてきます

今は、時間とお金をドブにしてきたような気持ちでいっぱいではあります
いや、いい時期もあったのはたしかです
委託同人で憧れのシリーズを続けて、東方の二次創作をやって、それがどっちも評判よくて売れてくれたこととか
ラブライブの漫画や絵をツイッターに上げてわいわいやれてたこととか
感謝もしきれないのは確かなのですが、やはり現在のことではないのです

ただ、今の自分が救われていることはあります
6月辺りから原稿を手伝ってもらっている方が3人いて、そのうち二人はまだ未熟で教えてるって状況ではあるのですが
まじめに学んでくれていることです

漫画家を本当の意味で育てられるのは、漫画家でしかないはずなのです
編集者も漫画家を育てた、といった言葉で語られることもありますがクライアントであって師ではありません(アレはある種の修辞の類でしょう)
しかし、漫画家志望者や本職が勝手に学んできて(或いは「盗んで」きて)、それをスキルマッチしてる労働してるというのが実情だと思います
名のしれた作家やイケイケの職場は特に志望者も集まりやすく、熱心な編集者が斡旋してくるので、よりこの傾向は顕著になります
教えること、つまり、自分たちの仕事場の仕事の「教育」を整備してやっている人は実のところあまり居ない
少なくとも、自分が経験した場ではそういった仕事場を経験したことはなかったです.漫画という仕事については
だから本腰入れて「漫画を教える」ということも自分はしてこなかったように思います

それは砂漠みたいに孤独で、そしてまたあまり効率的なものではなかったと振り返ってみて感じます
二人には、ぼくが別の職にうつっても最後まで教えると約束しています
教えてる内容は初歩の初歩の、とても簡単なところです
聡い人なら本を読んで、さっと習得して終わり、みたいな
でも、それじゃ足りないので、ドキュメントを整備し、動画を作り、さらにスクリプトもかいて、さらにマンツーマンで話をする

それでできるようになるし、習得してしまえば、できる人と差はありません
時間を無駄にしてるとも思いません

漫画家を志望するひとも、別の仕事を目指すひとも、特に未熟なうちは、よい学びの場に出会えることを大事にして欲しいなと、切に思います

“漫画を廃業するにあたり” への4件の返信

  1. 漫画を廃業するという所の意味が大雑把過ぎてよく分からんのですが、商業・同人問わず今後もう一切漫画は描かない=漫画家を引退するという事でしょうか?
    それに加えてイラストなどのアップも行わない?的な(近年だとひんでんブルグ氏がこの様に漫画家業を一切断ち切り、現在は特撮、城郭関係の写真を中心に活動しておられる)。

    1. 変な表現になってしまって申し訳ないです
      大体商業漫画から手を引いて漫画家を名乗るのをやめるという考えでいました
      本業は漫画以外でもって、たまに同人とかをやれればって考えています
      描くこと自体は好きですから

      ひんでん先生はそんな感じになってるんですね
      どういう思い出そこにたどりついたのかは想像しがたいところです

      1. 藤原先生の作品が好きでしたので、これからも続けられるペースで頑張ってください。応援しております

        1. ありがとうございます、本当に嬉しいお言葉ですね 次の仕事、どうなるかわかりませんが、落ち着いてかけるときにかいていこうと思います

コメントは受け付けていません。